最近の研究では、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用は腸内細菌叢に多大な影響を及ぼすことが示されており、別の研究では腸内細菌叢と2型糖尿病発症との関連が報告されている。こうした背景から、PPI長期使用と2型糖尿病発症リスクとの関連が注目されている。中国・Sun Yat-Sen UniversityのJinqiu Yuan氏らは、3件の大規模前向きコホート研究のデータを用い、約20万人を10年以上にわたって追跡した結果、PPI長期使用者では2型糖尿病リスクが24%上昇することが明らかになったと、Gut(2020年9月28日オンライン版)に発表した。
◎この記事のポイント
- 約213万人・年の追跡調査で糖尿病が1万105件発生
- PPIの長期使用で糖尿病リスクが24%上昇
- PPI長期治療を要する患者では2型糖尿病のスクリーニングを