ギリアド・サイエンシズ日本法人は12月17日にオンラインで記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬レムデシビルの有用性を最大化するための取り組みを説明した。同社常務執行役員開発本部長の表雅之氏は会見で、同薬が国内で特例承認を取得している「重症例」に加えて、「中等症例」への適応拡大に向けて医薬品医療機器総合機構(PMDA)と現在協議中で、年内にも添付文書の改訂が期待できるとの見方を提示。「適応拡大により重症化する前の早い段階から治療できることで早期回復、重症化の抑制に寄与できる」と期待感を示した。同社は米国で同薬について軽症者を対象に吸入薬の第Ⅱ相試験を開始しており、近い将来、同薬でCOVID-19の軽症から重症患者までカバーを目指す考えを明らかにした。
◎この記事のポイント
- 炎症の過剰反応が生じる前に使用すべき薬剤
- 軽症例に対する吸入薬の臨床試験開始
- WHOの「レムデシビル投与を非推奨」に見解